空気読まなきゃ生きていけない?
−暫定的進化仮説(4)−


延々やってきたけど今日でひとまず最終回。
今回はちょっと毛色の違うお話をしようかと思う。

ダーウィン以前、ラマルクという人が
「生物は環境に応じて変化し、必要な部分がよく使われ、そうでない
 部分は使われなくなる」
という要不要説というのを唱えていた。

これはダーウィン以前はなんとなく受け入れられていたといえる。
実際のところ、個体レベルではそのような変化は起きないのだ
けれど…いや、そうでもないよ。

ヘッケルという人が言い出したことなのだが、
個体発生は系統発生を繰り返す
という観察結果がある。

例えばヒトを例にとってみよう。
ヒトと言う種は単細胞生物から棘皮動物、原索生物を経て
脊椎動物になり、哺乳動物からヒトになったと考えられて
いるが、ヒトの個体発生を顕微鏡で見るとどうもその流れ
忠実に再現している。

その際に手の指の外側に2本指があったのだが、それが
なくなることがわかっているし、発生の途中で尻尾も吸収され
ほとんどなくなることもわかっている。

カエルの前足は指4本だが、その昔の両生類の先祖であろう生物の
前足の指は7本だったことが化石からわかっている。
そんなわけでヒトがヒトになる上で不要なものは途中で
なくなってるようなのだ。

…なんでこんなめんどくさいことするのかはよくわかっていない

また、アイメルという人は
「生物の変化にはある決まった方向がある」
という定向進化という考えを示した。

ヒトを例に取ると、ヒトの脳はここ500万年間で3倍に巨大化
していることがわかっている。
マンモスの牙が異様に巨大化したり、サーベルタイガーの牙や
ヘラジカの角とかも似たようなことになっている。

でもやっぱりなんでそうなるのかはわからない
今日の話はなんでそうなるのかさっぱりわからない話ばかりだ。
遺伝子の変異自体が変化しやすい方向があるが、それと関係ある
かどうかもぜんぜんわからない。

また今西進化仮説というようなものもある。
まだ主流とはいえないが、環境が生物の進化の方向を
決めるのではないか
という考えである。

例えばサーベルタイガーがいた時代、なぜか南半球には
サーベルタイガーによく似た有袋類が存在した。
いやホントよく似てるんだって。

サメとイルカとイクチオサウルスもよく似てるしなぁ。
確かによく似た環境に適応したよく似た生物はいるようだ。

…でもだからなんで?

そういった変化の起こる原因もいろいろ考えられている。
ウィルスが遺伝子を運んで組み替えるのだ、とか宇宙線による
変異だという考えとか、染色体倍加があるとき何故か起こる
せいだとか…いずれにしろ本当のところはわからない

つまるところたまたまそうなった、としかいえないわけで。
そんな変化なんぞ必然でもなんでもない。もはや偶然。
ただその偶然の産物がわれわれなのだ。

ただ、こうも考えられる。
最小の構成要素、遺伝子が今の形になることが決定されたときに、
環境の影響などから我々がこうなることは決まっていたのだ。

それも偶然じゃないかって言ったら…まぁそうだけどさ。
偶然だと考えた時点で、そういうもんかーって納得するしか
ないんじゃなかろうか。

それでも偶然じゃない、説明がつけられるというものも出ては
くるだろう。だがそれがそうなるのもある別の偶然で…
まぁわからないから面白い部分もあるけれどさ

というわけで次回からは通常営業に戻ります。
ご清聴、ありがとうございました。

 

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